沖縄へ移住する前、車について考えるときは「どこまで行けるか」を気にしていました。海へ行くにも、買い物へ行くにも、車があれば行動しやすい。そういうイメージです。
ところが、51歳で移住して暮らし始めると、気になったのは遠くへ行けるかよりも、**いつもの道を無理なく通れるか**でした。
最初はちょっと大きめの車に乗っていましたが、のちに軽自動車へ買い替えました。現在私が使っているのはスズキのハスラーです。「沖縄に住むなら軽自動車が正解」と言いたいわけではありません。私の生活では、車の大きさより、道・駐車・荷物の組み合わせが重要だったという話です。
移住前に見ていた道と、暮らして使う道
沖縄で初めて車を走らせると、幹線道路はそれなりに走りやすく感じるかもしれません。私も、メインの道路だけを見ていたら車のサイズをあまり気にしなかったと思います。
しかし、一本裏へ入ると道幅が狭い場所があります。すれ違いや曲がるときに、車が大きいと気を使う。そういう道をたまに走るだけならまだしも、家からの出入りや普段の買い物で繰り返すなら、毎日の負担になります。
車選びは車体だけを見ても決まりません。**どの道を、どれくらいの頻度で走るか**で使い勝手が変わります。これは移住してから実感しました。
大きめの車を手放し、軽自動車へ
私が軽自動車に替えた直接のきっかけは、裏道の狭さを含めた日々の取り回しでした。
大きめの車には、ゆとりがあります。人数や荷物が多い人には、その大きさが必要でしょう。けれど私の場合、毎日通る道で感じる気軽さを優先したくなりました。
今はハスラーに乗っています。ここで「ハスラーなら誰でも大丈夫」と勧めるつもりはありません。同じ車でも年式や仕様は違いますし、乗る人数や運ぶ荷物も人それぞれです。私が伝えたいのは、**車種名から決める前に、移住後の使い方を具体的にしておくこと**です。
海へ行く車としても、荷物の載せ方は大事
私にとって車は、海へ向かう道具でもあります。マスク、フィン、ウェットスーツ、撮影機材。海に通う人なら、日帰りでも意外と荷物があります。
たとえばロングフィンは、単に「荷室が広い」と書かれた車なら必ず載るわけではありません。フィンの長さ、シートをどう使うか、同乗者がいるかで条件が変わります。濡れた道具をどこへ置くかも、買う前に考えておきたいことです。
私が使っているフィンについては、Leaderfinsを9年使った感想にも書きました。荷物を実際に持って車を見に行けるなら、数字だけで判断するより確かだと思います。

移住前なら、車を買う前に道を確かめたい
これから沖縄へ移住する人なら、住む場所が決まる前に車を決めきらなくてもよいと思います。私なら次の順番で見ます。

住む候補地から、よく行く場所まで走る
家の前だけではなく、買い物、通院、趣味の場所まで。大通りから最後に入る道や、駐車場の出入りを見ます。昼と夜で印象が違う場所もあります。
私が移住前の下見で確認したい点は、沖縄移住の下見で見る10項目にまとめています。
自分の荷物と人数を前提にする
ふだん一人で移動するのか、家族や仲間を乗せるのか。海や趣味の道具は何をどのくらい運ぶのか。私の軽自動車で足りていることが、別の人にも当てはまるとは限りません。
維持しやすさも含めて比較する
車両価格だけでなく、駐車場、保険、燃料、整備といった継続的な費用も、予算として確認したいところです。金額は住む地域や車、契約によって変わるので、実際の見積もりで比べる必要があります。
可能なら実際に運転してみる
レンタカーや試乗を利用できるなら、同じサイズの車で生活圏を走ってみる。私は、観光地へ向かう道だけでは普段の取り回しが分からないと思います。
沖縄の公式観光サイトも、レンタカー利用時の注意として、雨の後は路面が滑りやすいことや、駐車場での注意を案内しています。車の大きさに関係なく、慣れない道ではゆとりを持って運転したいものです(沖縄観光公式サイト・レンタカー利用案内)。
「沖縄ならこの車」ではなく「自分の暮らしなら」
沖縄での暮らしは、旅先で見た景色の延長だけではありません。私も住んで初めて、移動のしにくさや裏道の狭さを知りました。そうした移住後のギャップは、沖縄移住15年で感じた理想と現実にも書いています。
大きめの車から軽自動車に替えて、私は毎日の運転が自分の生活に合いやすくなりました。ただ、荷物も人もたくさん載せる人なら、別の結論になるでしょう。
車を選ぶときは、憧れの一台を眺める前に、家の前の道といつもの荷物を思い浮かべてみる。その小さな確認が、移住後の暮らしを楽にしてくれると思います。
