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沖縄移住の理想と現実|51歳で移住して15年、暮らして分かったこと

沖縄の海を望む住宅地の生活道路のイメージ
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青い海、暖かい冬、ゆっくり流れる時間。

沖縄に旅行すると、「いつかここで暮らしてみたい」と思う人もいるのではないでしょうか。

私もそうでした。

沖縄への移住を真剣に考え始めたのは44歳頃です。それから生活の準備を進め、2011年、51歳のときに沖縄へ移りました。移住してから、今年で15年になります。

先に結論を言うと、私は沖縄へ移住したことを後悔していません。

ただし、旅行で見ていた沖縄と、生活する場所としての沖縄は同じではありませんでした。

海が近いことや冬が暖かいことは、今も大きな魅力です。一方で、物価、移動手段、道の狭さ、家賃、騒音など、住んで初めて気づいたこともあります。

この記事では、沖縄を必要以上に良く見せることも、反対に「移住はやめたほうがいい」と決めつけることもしません。

51歳で移住し、15年間暮らしてきた一人として、私が感じた理想と現実をそのままお伝えします。

目次

移住を考え始めてから、実際に移るまで7年かけた

私と沖縄との最初の縁は、若い頃の旅行でした。

その後も沖縄を訪れるうちに、いつか暮らしてみたいという気持ちが強くなり、44歳頃から具体的に移住を考えるようになりました。

ただ、憧れだけで移るわけにはいきません。

当時の私が最も気にしていたのは、移住後の生活をどう続けるかということでした。

私は40歳頃から浄化槽の修理を行う自営業をしていましたが、その仕事をそのまま沖縄へ持っていくことはできません。そこで46歳頃から中古アパートの賃貸経営を始め、仕事を離れた後の生活の土台を準備しました。

51歳のとき、自営業を引き継ぎたいという後継者が現れました。まだ仕事を続ける選択肢もありましたが、私は車両や道具、取引先を引き継ぎ、予定より早く沖縄へ移ることを決めました。

真剣に考え始めてから、実際の移住まで約7年。

振り返ると、その時間は遠回りではありませんでした。沖縄で何をするかだけでなく、何を手放し、どう暮らしを続けるかを考えるために必要な時間だったと思います。

旅行の沖縄と、暮らす沖縄の間にあったもの

沖縄の美しい海と住宅地の日常生活を対比したイラスト
美しい海のすぐそばにも、買い物、交通、住まいといった毎日の生活があります。※記事内容をもとに作成したイメージ画像です。

旅行中は、きれいな海や景色、行きたい店を中心に見ます。

ところが、暮らし始めると見るものが変わります。

スーパーまでどのくらいかかるのか。朝夕の道路は混むのか。車を停めやすいか。夜は静かか。病院や日用品の買い物に困らないか。

同じ沖縄でも、旅行者として見る景色と、生活者として見る景色は違いました。

物価は「南の島だから安い」とは限らなかった

移住前は、沖縄では生活費を抑えやすいという印象を持っていました。

実際に暮らしてみると、すべてが安いわけではありません。商品によっては、思っていたより高いと感じることがあります。

特に、旅行中の食事代だけを見て生活費を想像すると、実際の暮らしとのずれが出ます。

移住を検討するときは、観光地の店だけでなく、住みたい地域のスーパーやホームセンターへ行き、普段買っている食品や日用品の価格を見ておくと、生活のイメージが具体的になります。

バスの時刻だけでなく、実際の生活動線を見たほうがいい

地域によって違いはありますが、私の暮らしでは車が欠かせません。

バスはありますが、道路状況によって到着が遅れることもあります。時刻表で「移動できそう」と思っても、通院や買い物、仕事の時間に合わせて毎日使えるかは別の話です。

車を持たずに暮らしたい場合は、住まいからバス停までの距離だけでなく、買い物、病院、役所などを一日で回れるかまで試してみたほうがよいと思います。

住宅地の細い道では、軽自動車の気楽さが分かった

沖縄の住宅地には、思った以上に細い道があります。

地図では普通の道路に見えても、実際に走ると車同士のすれ違いに気を使ったり、曲がり角が窮屈だったりする場所があります。

私自身、暮らしてみて軽自動車の取り回しのよさを実感しました。

物件を見るときは、部屋や建物だけでなく、そこへ入るまでの道幅、駐車場の出入り、朝夕の交通量まで確認したいところです。

家賃と騒音は、地図だけでは判断できなかった

便利で人気のある地域は、家賃も高くなる傾向があります。

また、場所によっては航空機や道路の音が気になることもあります。短時間の内見では静かでも、時間帯や曜日が変わると印象が違う場合があります。

私は、住みたい地域を見るなら昼だけでなく、朝と夜にも足を運んだほうがよいと思っています。

窓を閉めた状態と開けた状態で音がどう聞こえるか。眠る時間帯に周囲がどうなるか。観光では気にならない音も、毎日のことになると感じ方が変わります。

「沖縄はいつも晴れ」という印象も変わった

沖縄に住む前は、青空が続く南国という印象を持っていました。

しかし、実際には曇りや雨の日もあり、「思っていたより晴れの日ばかりではない」と感じました。

それでも、冬の暖かさは私にとって大きな魅力です。私の場合は花粉の時期も以前ほど気にならなくなり、海へ入れる期間が長いことも、沖縄暮らしを続けたい理由になっています。

沖縄移住の下見は「観光」ではなく「生活」を試す

朝昼夜の交通や騒音、車の道幅、地域での会話を確認する沖縄移住下見の図解
短い下見でも、時間帯と移動方法を変えると、生活のしやすさが見えやすくなります。

移住先を決める前に、私は観光の予定を少し減らし、住む候補の地域で普通の一日を過ごしてみることをおすすめします。

  • 朝の通勤時間に道路やバスの動きを見る
  • 昼にスーパー、病院、役所などの生活動線を回る
  • 夜の騒音、街灯、人通り、帰宅経路を確認する
  • 候補物件まで実際に車で走り、道幅と駐車場を見る
  • 地域の食堂や商店で、普段の暮らしについて話を聞く

特に大切なのは、昼と夜の両方を見ることです。

明るい時間には気づかなかった音や暗さが、夜になると分かることがあります。反対に、地図では不便そうに見えた場所が、実際には静かで暮らしやすそうだと感じることもあります。

自治体の支援、住まい、仕事、医療などは、沖縄県公式移住応援サイト「おきなわ島ぐらし」でも確認できます。個人の体験だけで決めず、公式情報と現地で見たことを合わせて判断するのが安心です。

50代で移住した私が、先に決めておいてよかったこと

私の場合、移住を考えるうえで最も大きかったのは、沖縄での生活をどう支えるかでした。

住む場所を決めるより先に、仕事を離れた後の生活の土台を考えました。中古アパートの賃貸経営を始めたのも、その準備の一つです。

ただし、これは「不動産を買えばよい」という話ではありません。不動産には借入や空室、修繕などのリスクがあり、私自身も決して順調な経験ばかりではありませんでした。

大切なのは、誰かの方法をそのまま真似することではなく、自分の場合は何で生活を続けるのかを、移住前に具体的に考えることだと思います。

働き続けるのか。年金や貯蓄で暮らすのか。別の収入源を準備するのか。必要な生活費はどのくらいか。

ここが曖昧なままだと、せっかく沖縄へ移っても、景色を楽しむ余裕がなくなってしまいます。

沖縄は、すべての悩みを解決してくれる場所ではない

住む場所を変えたからといって、人生の悩みがすべて消えるわけではありません。

沖縄にも不便なことはありますし、人によっては本土の都市部のほうが暮らしやすいでしょう。

一方で、多少の不便さを受け入れてでも、冬の暖かさ、海の近さ、ゆっくりした時間を大切にしたい人には、沖縄の暮らしが合うかもしれません。

私自身は、沖縄へ移住してから海が生活の中心になりました。現在も天候と海況を見ながら、週に1〜3回ほど海へ入っています。

若い頃と同じように無理をするのではなく、安全を優先しながら好きなことを続けられる。これは、私が沖縄で得た大きなものです。

理想を持ったまま、現実も自分の目で確かめる

沖縄への憧れを、無理に捨てる必要はないと思います。

私も、海や暖かい気候への憧れがあったからこそ、移住の準備を続けられました。

ただ、理想だけで決めないことも大切です。

物価、交通、道幅、住まい、騒音、天気。そして移住後の生活を支える方法。

これらを一つずつ自分の目で確かめたうえで、それでも沖縄で暮らしたいと思えるかを考える。

その時間が、移住後の「思っていたのと違った」を減らしてくれるはずです。

私は51歳で沖縄へ移り、15年が経ちました。理想どおりではなかったこともありますが、現実を含めて、今の暮らしを選んでよかったと思っています。

このブログでは、沖縄暮らしの良い面だけでなく、不便さや迷ったことも書いていきます。

私がどのような道を通って沖縄へ移り、66歳からブログを始めたのかは、プロフィールページにまとめています。

これから沖縄移住を考える方が、自分に合った航路を見つけるための材料になればうれしいです。

沖縄の海を望む住宅地の生活道路のイメージ

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